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何か面白いことないかな

大分県中津市で見つけた歴史資料12 『中条秘伝方』(年代不明)

大分県中津市に仮住まいしていました。蘭学関係の古文書が数多く置かれているので「中身はどのようなものか」と気になり、興味本位で調べています。
地味に続いてしまっていることに、我ながら驚きです....。


今回は『中条秘伝方』を紹介いたします。

目次

大分県中津市ってどこ?

福岡県と大分県の県境です。蘭学の街として栄えていたので、歴史の教科書に掲載される『解体新書』をみることができます。
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『中條秘伝方』ってなに?

江戸時代の産科のことを中条(中條)流と呼ばれていたので、産科に関する書物かと思われます。
何分、中身をみる事ができず、推察になってしまいます。
そしてこちらの書物....写本です。
現代のようにパソコンも無く、コピー&ペーストが出来ない時代は大変ですね....。


中条(中條)流について

もともとは産婦人科にあたる町医者だったようですが、次第に堕胎専門の医者が「中条流」と呼ばれていったそうです。

書籍「江戸の真実 (晋遊舎ムック)」によりますと「嫌われながらも繁盛した中条流」と2ページも使って紹介されていました。
中条流について記載がありましたので、紹介させていただきます。

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(引用元:江戸の真実 (晋遊舎ムック))

 江戸期には現代でいうところの「産婦人科」にあたる町医者も存在した。「女医者」と呼ばれるジャンルの町医者である。難産の場合に分娩術を施すなど重宝されていた。
 特に堕胎を専門として大流行したのが「中条流(なかじょうりゅう)」と総称される産婦人科医である。「仲条流」とも書かれ、江戸後期には(ちゅうじょうりゅう)という呼び名が一般的になったこの堕胎専門医たちは、庶民から侮蔑と反感の視線を一手に浴びながらも、いわば年の「必要悪」として機能し、隆盛を極めた。
 まるで古武術のような仰々しい名称だが、なぜ彼らがそう呼ばれるに至ったかについては諸説ある。
 元来、中条流は豊臣家臣の中条帯刀が始めた「金創医」、すなわち現代でいう外科の医術龍はとして知られていた。他方、仙台藩の侍医・中条養喜をルーツとするという異説もある。
乱世において合戦などで傷ついた兵の治療を主な職分としていた彼らは、平時には産婦人科にも通じていた。天下統一によりやがて泰平の世が訪れると、「中条」の名を勝手に拝借し、堕胎術を専門に盛業する医者が続々と登場したというわけだ。

堕胎のイメージが色濃くついてしまった中条流ですが、元来は堕胎に限らず、産婦人科に関する分野全般のようです。生命の誕生を手助けしたり、またその反対を扱ったり....大変な職業です。


ドラマ「JIN」第8話にも中条流の名前があがっていたことが思い出されます。

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(画像:ドラマ「JIN」第8話より)

劇中セリフ
遊郭主人「客の子を孕んでしまったのですが、なかなか流れず、中条流を呼んで流したのです」
仁先生「中条流?」
野風花魁「子を流す専門の医者でおざりんす」

ドラマ「JIN」の解説ページにも、中条流の解説が載せられていました。
火遊びをしていた大名の妻もかかっていたようで、口止料含め、普通の診察料よりも何倍もの金額を払わせていたようです。

ドラマJIN 第8話 解説ページ


(出典:TBS 日曜劇場「JIN -仁-」|お江戸マメ知識)

余談:中条流子孕(こばらみ)のツボ

現代も「中条流」の名前が、ツボの場所として残っています。「中条流子孕(こばらみ)」と呼ばれ、不妊症のツボだそうです。

場所は、唇の両端の幅で正三角形を作り、ひとつの頂点をへそに合わせると、残りの二つの頂点がこのツボに当たるそうです。
子宮、卵巣の機能向上、ホルモン分泌の調整、子宮内膜を厚くする、卵胞の質の向上などが期待できますが、すべてのツボにお灸をするのではなく、自分で押して痛いところや、お灸をしてみて気持ちのいいところを選んでやることがコツだそうです*1
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三角灸というツボ - ツボ


このあたりを探せば、近いモノを見つけることができそう?

中身をお知らせできない事が残念で仕方がありません。

とりあえず、近いものにアクセスする方法を考えていました。
東京大学図書館、またはさまざまな医学部大学図書館に出向けば、近いモノが見つかりそうな予感がします。


試しに東京大学図書館の図書館検索に「中條」と検索すると、以下の画面に出てきました。

私が東京大学図書館に探しに訪ね歩きましたが、訪れた日が土曜日、かつ外部の人間だったので、入場できませんでした。。
上京した際に、リベンジしたいと思います。

まとめ

書物『中条秘伝方』(年代不明)とは、おそらく産科に関する書物だと思われます。
いつの時代のものか分からず、現段階では外から眺めるだけですが、調査が進み次第、こちらに追記したいと思います。


参考図書

江戸の真実 (晋遊舎ムック)

江戸の真実 (晋遊舎ムック)