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何か面白いことないかな

スペインギターについて

最近お気に入りのフラメンコ・ギタリストVICENTE AMIGOさんの演奏

VICENTE AMIGO ROMA - YouTube



ギターの先生に「スペインギターってどうですか?」と質問したときのお話。
ギターにはドイツ系・スペイン系があり、ドイツは作りがしっかりしていて、有名なマーティンギターはドイツ系とのこと。スペインは陽気な感じのお国柄がでているからか、明るくて大きな音がするギターが多いのだとか。ただし、大きな音が良いかと言われると「馬鹿鳴り」と言われるような音の出かたのものも多いようで「自分の耳に自信があるのなら現地で買ってもいいけど....。」と言われ、100万円以下のギターなら国内で買ったほうが良い手工品が手に入るよとアドバイスされた。





その後、スペインのグラナダに20年以上住んでいて、今年から愛媛県でギター店を開く方に質問する機会があった。私はフラメンコギターに馴染みが無く、いただいた回答がとても丁寧で分りやすく、面白かったので一部紹介。


Q.スペインギターは性能が良いが乾燥した環境下で作るギターなので、湿気が多い日本に持ち込むと亀裂が入ったり、音がくすんでしまうので、日本では日本製のギターが適していると耳にしたのですが、如何でしょうか?

A.それはある意味当っていると思います。乾燥剤や空調で湿度を50%前後に保つしかありません。 

 
Q.フラメンコギターは、クラシックギターと比較するとどのような特徴がありますか? 量産物のクラシックギターを2本、フォークギターは1本持っているので、どうしようかと悩んでいます。

A.それなら次はフラメンコギターですね。クラシックギターは音を貯めてから出します。フラメンコギターは弾いたらすぐ音を出します。前者は重厚さの大砲。後者は軽快さのマシンガンに例えられます。どちらがいいと言う問題ではなく、用途と好みの違いです。クラシックギタ-のクラシックとは必ずしもクラシック音楽のクラシックではなく、伝統的な、クラシカルな、そして、フォ-クやエレキの様に比較的新しいギタ-ではなく昔からあるギタ-だからクラシックギタ-と呼ぶのだと私は解釈しています。ピアノが昔からある、伝統的な、クラシカルな楽器であると同じです。そのピアノでクラシック音楽しか弾いてはいけない規則はない様に、21世紀のクラシックギタ-でもピアノ同様現代音楽、映画音楽、ポピュラ-、民謡、童謡、歌謡曲など何でも弾いて良いのです。バッハの曲なら重厚な音のいわゆる典型的なクラシックギタ-でしょうが、同様に、乾いた音質が売りのフラメンコギタ-もフラメンコだけしか弾いてはいけないのではなく、サンバやボサノバなど軽快なノリの音楽にはむしろフラメンコギタ-の方が魅力を発揮するとさえ言えます。まず発想を柔軟にしてクラシックギタ-はクラシック音楽だけ、フラメンコギタ-もフラメンコだけではなく、基本的には何を弾いても良いのだと頭を切り替えれば、ギタ-選択にも幅が出て来ると同時に好みのギタ-を絞り込み易くなります。


Q.スペインのギターは、どのような音色の特色がありますか?

A.スペインギタ-と言うと、既成のギタ-とは別ジャンルの未知のギタ-ではないかと思う人もいるらしく、『スペインギタ-は他のギタ-とどう違うのか』と問われることがありますが、分類上は通常のクラシック&フラメンコギタ-です。形や大きさが特別な訳でもありません。スペインで作られるギタ-は総てスペインギタ-だと言うことです。ところが、響きが違います。一国の気候風土はその国民性、食文化、そして、楽器作りを決定付けます。どんな食品にも乾燥剤の入っていない極端な乾燥気候のスペインでは人もギタ-もおしゃべりが多くなります。従って、どんな安物ギタ-でもそれなりに乾いた音色がすること、重厚な音のクラシックギタ-でもそれなりに乾いた重さが感じられること、これがスペインギタ-全般に渡る一番の特色だと言えます。仮に日本や他の国々で全く同じ製作家が全く同じギタ-を作っても、その気候の故に違った音色になります。工法は真似出来ても気候は絶対に真似出来ないこのスペインの乾燥気候こそスペインギタ-の一番の特徴です。

丁寧なご回答、ありがとうございました。